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『日活アクションの華麗な世界』(渡辺武信)

日活アクションの華麗な世界―1954-1971 『日活アクションの華麗な世界―1954-1971』(渡辺武信/未來社/2004年6月刊/6,090円)
 まさに「名著復活!」である。
 20年以上昔、上中下の3巻本として出版された同名の本が、合本として、しかも廉価版として刊行されていたとは! ジュンク堂新宿店で本書を発見したとたん、ぼくは、すぐさま手に取り、ひそやかに狂喜乱舞しつつレジに急いでいた。
 内容は題名のとおり。日活アクション映画の始まりから終焉まで、時代ごと、俳優ごと、作品ごとに解説した解説の集大成。ぼくはリアルタイムで日活アクション映画黄金期の作品を見つづけていたこともあって、どうしても、この手の本には手が出てしまう。もちろん旧版も持っていたのだが、下巻が行方不明になったりで、いつか再び揃えたいと思っていた本だったので、合本の出版は実にありがたい。
 ぼくは『仮面ライダー』でも『ゲームセンターあらし』でも、絶えずB級プログラム・ピクチャーを意識していたが、その原点が、ここにある。
 石原裕次郎、小林旭、赤木圭一郎、宍戸錠、「けんかえれじい」、「東京流れ者」、「八月の濡れた砂」……なんて固有名詞にビビッと来たら(たぶん団塊の世代以上の人でないとビビッと来ないかもしれないけれど)、ぜひ、お手にとってみてください。
 ちなみに作者の渡辺氏の本業は建築家で、そちら方面の著作も多い(著作の一例)。

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コメント

すがやさん、ごぶさたしています。
しかし、もう元オートレーシングフォーラムなんですね(^^;)。

こんなところで八月の濡れた砂の名前をを聞けるとは。もともとは石川セリのファンだったので、そっちの方からこの映画を知ったような次第でした。
団塊以降のわたしの世代には、日活がニューアクションからロマンポルノに転向しようという時代で、もっぱら名画座めぐりをして昔の日活や東映のさそりシリーズやら、ATG映画なんかを見ていました。出始めた頃の雑誌「ぴぁ」や、「シティロード」なんかで名画座の情報を得ていましたね。

先日テレビでやっていた裕次郎の「弟」も、実感があるのは後半の太陽にほえろぐらいからで、いまいち乗り切れずにおりました。ドラマの出来もいまいちだったような気もしますが。黒部の太陽は宍戸錠の出ていたテレビドラマの方が好きでした。もう、テレビ世代だったのかもしれませんね。


>伊東さん

 ごぶさたしています。

 ぼくは、母親が日活映画を上映する映画館で働いていたもので、小学生の頃に、日活アクション映画の大半をライブで見ているんです。

「八月の濡れた砂」の頃は、もう東京に来ていていました。日活が大映と一緒にダイニチ映配なんてのを作ってまして、いわゆるロマンポルノに移行していくわけですが、この頃は、なぜか大映の映画ばかり見てました。松坂慶子のデビュー映画『夜の診察室』とか渥美マリの『夜のいそぎんぎゃく』とか『でんきくらげ』とか、そんなのばっか(^_^;)。

『黒部の太陽』は高校生のときでしたが、このときは映画館でビラ貼りのバイトをしていました。この映画の看板も市内の看板置き場でペタペタと貼ったものです。このバイトのときは、若松孝二監督のパートカラーの映画を映写室から覗いたりしていたことも……(^_^;)。



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